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【マジカミ】第2部 第11章「カミゾノバーンアウト」メインストーリーのあらすじ・感想・考察

公開:2020年11月15日 (最終更新:2020年12月29日)

みなさんこんにちは、アプリビレッジのもりすかだ。

前回は親しい人が病に伏したことでエリザが戦えなくなって、それを乗り越えて行く話だった。今回はずっと出てこなかったセイラがようやく暗い顔をして登場したところからだ。はなびの父親の死やエリザの執事の病気など、戻ってくる前の世界とは微妙に違う世界のように思える。この世界で、セイラはどんな悩みを抱えているのか、早速見ていこう。

第1話「朧の虚像」

少し遡り、魔法少女たちが渋谷に帰還した、その日の夜。

無事に帰ってきた喜びから色々と遊び回っていたここあ。そんな楽しげな報告をセイラは電話越しに聞いていた。今度は一緒に遊び行こうなどとたわいのない話を繰り返す。ここあが帰って弟たちにごはんを作ると言うことで、電話を切り、セイラも帰宅する。玄関には見知らぬ靴があった。誰か来ているのかなと、気楽に考えて「ただいま」と告げると――

忘れもしない顔が出迎えてくれた。しかも自分を「お姉ちゃん」と呼んでいる。そんなはずはない。「だってお姉ちゃんは……もう……」思わず零れそうになった言葉。きっと悪魔かなにかが化けてるに違いない。騙されちゃダメだとセイラは自分に言い聞かせ、昔のことをいくつか質問してみる。

偽物だったら絶対に答えられないはずなのに、考えることもなくスラスラと答える。しかも、迷子になったことなど、細かいところまで覚えており、本当に答えを知っているかのようだ。

懐かしい思い出話の数々。だんだんと本物の姉と話しているような気分になってくる。だけどそんなはずはない。だって、姉は昔、自分を庇って交通事故に遭い、そのまま――

わけがわからず、セイラは話を切り上げ、自分の部屋に逃げるように飛び込む。

部屋に戻っても混乱は増すばかり。ここあに電話をして話を聞いてもらおうとするが、丁度その時電話が鳴る。相手はここあだった。電話口からここあが嬉しそうな声を上げる。

「ここあのお母さん、生きてたのっ!!!」

第2話「幻影の温もり」

ここあは普段通りセイラと他愛のない話をして電話を切った。これから帰って達哉と和哉にごはんを作ってあげなきゃいけない。長いこと異世界にいたので、昨日の夜のごはんを思い出せず困りながらも、買い物へと向かう。

弟たちの好きなものでも作ればいいかと思いながら商店街を見て回っていると、みんなの反応が珍しい人を見たような態度になっている。いつも、学校帰りに買い物に来ていたはずのに、おかしいなと思いながらも深くは考えず、買い物を済ませて家に帰り着く。

急いで晩ご飯の用意をしようとしたが、すでに誰かが作っているのか良い匂いが漂ってくる。珍しくお父さんが料理をしているかなと考え、台所へ行くとそこにはいるはずのない顔があった。

まるで夢でも見ているような気分。それはとても懐かしいお母さんだった。ここあは溢れ出る涙を拭うこともなく、お母さんに抱きつく。それに応じるようにギュッと強く抱き締めてくれる。全身から喜びが溢れて来て、嬉しい気持ちが嗚咽となって零れていった。

第3話「夜空に舞う天使」

そして、時間軸は現在に戻ってきて、エリザの件が解決してすぐ。ここあを除く魔法少女たちは、いつものカラオケルームにやってきていた。そこでこれまでの経緯をエリザが語っていく。

死んだはずの人間が生き返っていたことに誰もが驚きを隠せない。実は死んだと思っていたという勘違いだったんじゃないかという意見まで出てくる始末。

だけど、セイラの姉とここあの母親が死んだのは何年の前の話。そんな思い込みなどあるわけがない。しかも、それがどちらかだけじゃなく、セイラとここあの二人となると可能性は限りなくゼロだ。だけど、完全な死亡から蘇るなんてそんなことありえない。

だとすると、次の疑問はひとつ。セイラの姉とここあの母親が一体誰なのか。おかしなことが多すぎる。そもそもこの世界を元の世界だと思ったのは、あの魔女「ヴィヴィアン」が言ったことを鵜呑みにしただけだ。もしかしたら、この世界は元の世界に酷似した全く別の世界なのかも知れない。

はなびの父親やエリザの執事は元の世界ではぴんぴんしているのだろう。最近起きている悪魔の異常な出現も含めて、別世界だと考えると説明が付く。だけど、そうなると新しい疑問が浮かんでくる。それはこの世界に本来いるはずの魔法少女たちだ。彼女たちは一体どこへ行ったのだろうか。手持ちの情報だけでは、これ以上の進展は見込めそうになかった。

大事な人が生きていたのだから、当然セイラとここあにとってここは良い世界なのだと思われた。しかし、実際の反応は違ってセイラはどこか悲しげだ。理由を尋ねてもそれ以上、セイラが語ることはなかった。

一方、その頃スクラムスクエア展望デッキでは、眼下に広がる幻想的な夜景に思い思いの反応を示す人々でごった返していた。そんな中、突如として姿を見せた「バカアワビ」。そして、悲鳴と共に真っ赤な液体がまき散らされ、爆散した肉片があたりに飛び散る。逃げ纏う人々でごった返す展望デッキの中央に――

血塗れの羽の生えた少女がいて、生気を感じさせない目を辺りに向けていた。その存在は意味不明なことを呟くと、そのまま羽を広げて飛び去っていく。呆気にとられていた一人の少女のスマホには、録画中を示す明かりが躍っていた。

その姿を遠くから眺めていたのは、ヴィヴィアン。

「始まるわ。世界の終わり……」

哀しい哀しいと言いながらも、その声はどこか嬉しさを含んでいた。

第4話「切り離された幸福」

翌日、オムニスはいろはたちとここあの様子を見に来ていた。セイラも一緒に来ていたがその様子はおかしなまま。姉が生きていて本来なら嬉しい出来事のはずなのに、セイラからは全く喜びを感じられない。まるで姉に会いたくなかったかのようだ。そんなことを考えていると、ここあの姿を遠くに見つける。とっさにオムニスたちは電柱の影に隠れた。

ここあは母親と一緒に買い物をしており、普段以上に嬉しそうにはしゃぎ、笑顔を見せている。弟たちもいて、一見すると何気ない家族での買い物風景。だけど、ここあにとっては心から望んでいた風景に違いない。時折見せる感極まった顔や涙を我慢するような笑顔から、ここあの心象が感じられた。

幸せなここあの姿を見ていたら、もう1度戦ってなど言えない。ましてや自分たちの世界じゃないなんて、言えるはずもなかった。でも、悪魔や攻性黴体(ばいたい)生物は増え続け、戦力は足りていない状況。もっと言うなら、本当の世界では、本当の家族が待っている。言わなくちゃいけない。だけど、ここあの幸せを壊すこともできない。完全な袋小路に陥ってしまう。

その夜、似たような境遇のセイラは、ここあにメールで真実を告げようとしていた。だけど、どんなに文章を考えても、ここあの幸せを壊し、悲しませる結果にしかならない。書いては消すを繰り返す。ここあが一人の女の子として誰よりも頑張って来たのを知っているセイラだからこそ、何を言えばいいのかわからなくなってしまった。

本当なら自分も姉と出会って、同じくらい嬉しいはずなのに、喜べない。姉の夢を奪ってしまった後ろめたさからそんな感情は湧いてこなかった。言葉にできない嫌な感情が湧いてきて、セイラの目には大粒の涙が浮かぶ。その時、ドアをノックされる。相手は姉だった。泣き顔を見られたくなくて、誤魔化そうとするが、セイラの姉は強引に入ってくる。

だけど、何か言ってくるわけでもなく、優しく胸を貸してくれるだけだった。セイラはその胸に飛び込み思いっきり泣く。そして、向こうの世界で姉に起こったこと。自分の不注意で姉が死んでしまったことを告げる。後悔が多分に混じった懺悔だったが、それを聞いた姉は笑顔を見せる。

「庇っちゃうくらいに大好きだから、それだけは覚えておいて欲しい」

責められると思っていた姉に「大好き」と何度も言われて、セイラはその言葉を絶対に忘れないと心に誓う。もう二度と姉への気持ちを疑うことがないように。楽しく盛り上がる姉妹の会話。だけど、不躾に悪魔の出現を告げる警報音が鳴り響く。セイラは悩んだ末にそれを無視した。姉との時間を大事にするためにスマホの電源を落とす。

第5話「歪な報せ」

あの日以来、セイラとの連絡が取れなくなっていた。すでに3日も経過している。学校で話しかけても、逃げていくような状況。ここあだけじゃなく、セイラとも連絡が取れなくなったことで、誰もが困惑していた。悪魔たちも増え続けているし、なんとか起死回生の手段を見つけなければならない。

そんな時、りりがスクラムスクエアの話題を持ち出す。そこで撮られた動画を持っており、それをみんなに送る。終止ボヤけた映像だったが、状況を掴むには十分だった。

悪魔のような存在だが、悪魔通知は来ていない。ネットではみんなが「天使」だと騒いでいる。正体について話していると、マリアンヌが展望台にバカアワビを残してきたことを思い出す。飛び散った真っ赤な液体、肉片。それはバカアワビのものかも知れない。オムニスたちはさっそく2つの班に分け、調査に乗り出した。

展望台は普通に入ることができ、ニュースを見たやじうま達もいて、騒然としていた。そんな中、バカアワビを探そうとするが、どこにも見当たらない。やはり、爆散したのはバカアワビだったようだ。マリオンたちがいる世界と繋がっていたバカアワビを破壊して現れた「天使」、その目的も正体も謎のままだった。

その時、悪魔出現の警報音が鳴り響く。しかも、いくつもの悪魔出現と重なっている。今までとは比べものにならない悪魔の数。考える余裕もなく、魔法少女たちは退治に向かうことになった。

第6話「あり得なかったはずの未来」

同時刻、ここあの元にも悪魔の出現が通知がきていた。いつもとは違う異常な鳴り方にここあも状況のまずさを悟る。

みんなの元に向かおうとするが、母親の死に際が頭をよぎり、なかなか言い出せない。自分が母親のそばを離れている隙に、悪魔が母親を襲う可能性だってある。もう二度と母親を失うような目には合いたくなかった。そんなここあに母親は、友だちのことで悩んでいるなら、やりたいようになりなさいと諭してくる。

自分の好きなことと言われて、ここあはスマホの電源を切った。今は母親と一緒にいることがなによりも大事なのだ。ワガママだとわかっていながらも、ここあにはそれしか答えはなかった。家族みんなの料理を作ろうとして、醤油が切れていることに気がつく。ここあは弟達を連れて、近くのコンビニに急ごうとした。

だが、その時、耳を裂くような大きな爆音と母親の苦痛の悲鳴が響く。

その頃、セイラは姉と一緒に買い物をしていた。セイラの服を選びながら、楽しそうに夢を語る姉を見て、ここが自分の世界じゃないとしても、自分はこの世界を守りたい。むしろ、姉がいるなら、どんな世界でも生きていけると考えるようになっていた。

だから、異常な量の悪魔の出現を告げる警告音が鳴り響いても、セイラは電源を切るだけで向かおうとはしない。あり得ない未来。それが今の目の前にある。こんな時間が永遠に続けばいいのに。セイラはそんなことを願う。

しかし、その時、大きな爆発音が響き、姉の叫びが耳をついた。ショッピングモールのフロアが倒壊し、セイラの頭上に瓦礫が降り注ぐ。姉が自分の名前を叫んだような気がした。瓦礫からセイラを守るように姉が覆い被さってくる。幼い頃、自分を守ってくれたあの時と同じ笑顔のままで。

第7話「空をつかむ手の平」

今までとは比べものにならない圧倒的な物量で押し寄せてくる悪魔たち。自分たちで対応できる範疇なんて優に超えていた。目の前の敵を倒すので精一杯。すべての悪魔を倒すなんて、とてもできる話じゃない。しかも、ユラギの境界面も見えず、下手をすると渋谷全域どころか、東京全体が覆われている可能性だってある。

悪魔達を前に撤退するしか策が見えてこない。どれだけ被害が出ようとも、今は自分たちがどうやって生き残るかを考えなければいけない状況だ。何人かの魔法少女たちは反対するが、それでもここで全滅してしまったら、誰も悪魔たちと戦えなくなる。悪者になる覚悟で陽彩が撤退を指示しようとしたところで、魔女「ヴィヴィアン」から連絡が来た。

場面が変わり、ここあ。気がつくと暗闇の中にいた。自分が住んでいた団地がくずれてしまったのだろう。弟たちの声もしており、動けないけど、なんとか無事のようだ。少しずつ目が慣れてくる。目の前にいた母親を見て、安堵の笑みを浮かべようとして、言葉を失った。

下半身を大きな瓦礫に押しつぶされ、頭や口、胴体からとめどなく鮮血する母親の姿。それでもここあを見て、微笑んでくれる。それはとても優しい優しい顔。自分の怪我なんて気にもならないくらい、ここあが怪我をしていないことに安堵していた。

必死になって手を伸ばすここあ。母親の頬に触れるとその体温が急速に失われていくのを感じる。動揺して声にもならないほど、小さく「お母さん」と呼び続けた。チリチリと燃えるような音と焦げ臭い煙が辺りを覆っていく。どこかで火事が起こっている。ここあは弟たちに呼びかけた。だけど、二人の返事もない。

愛情に満ちた最期の言葉。生きて幸せになって欲しいと願う。力はゆっくりと失われ、もう二度と母親はここあの声に応えることはなかった。ここあは泣きじゃくる。この世の最後での呪うように声の限りに叫び、泣き続けた。

辺りは突然真っ白に染まり、歓喜したような女性の声が響いてくる。二度も目の前で母親をなくした自分を憐れむような言葉。そして、「かわいそうだから、力を貸してあげる」と囁いた。

再び、視点は陽彩へ。突然かかってきたヴィヴィアンからの電話に戸惑っていた。ヴィヴィアンを責めようとするが、悪魔たちと自分は無関係だと言い放つ。元の世界だとウソついたことを認めながらも挑発的なことだけ言って、ヴィヴィアンは電話を切った。

そして、さらに出てくる巨大な悪魔たち。すでに退路すら断たれた状況だ。蒼が自分が犠牲になるから、その間に逃げてくると叫ぶ。もう誰かの犠牲は免れない。

絶望的な状況でエリザが突然、上空を指差す。久しぶりに見た懐かしいシルエットが頭上から振ってきた。

「カミゾノバーンアウト」の感想

いや、まさか、こんな展開になると思いもしなかった。てっきりセイラの悩みをダラダラとやると思っていたから、めっちゃ感動した。正直、ここあとセイラが可哀想すぎて、ティッシュ一箱分くらい泣いた気がする。

大事な人が生きていたというセイラとここあで同じ設定なのに、感じ方が対称的でキャラの描写もよく書き込まれていたのが素晴らしい。そして、その壁を乗り越え、新しい生き方を模索して行く中で、突如起きた悲劇。つまらない覚醒ばかりだと舐めたこと言ってすみませんでした。

ヴィヴィアンも元の世界ではないと認めたし、これからは元の世界に戻るストーリーになっていくのだろう。突然できた謎の少女もどう関わっていくのか気になるところだ。

あらかたみんなの覚醒も終わったし、2020年ももうじき終わるし、新展開になるに違いない。いろは2020は花織2020と一緒に年末かな……メチャクチャ強いんだろうなとか色々と妄想が捗る季節。年末に向けて否応なしに期待してしまう。これからもますますマジカミが盛り上がっていきそうだ。

Magica2020 Evo セイラも追加されたし、めちゃめちゃ可愛いので絶対欲しい。せっかくガチャをするならってことで、動画にしておいた。

信じられない結果を見て、笑ってほしい。

というわけでまた次回!

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