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【プレイ日記その2】天使から悪魔へ豹変した女、初のブラリ事件【牧場婚活】

公開:2020年04月16日(最終更新:2020年04月25日)

みなさん、こんにちは、アプリビレッジのもりすかだ。

私が誰かのサブキャラに何度もプロポーズして恥ずかしい目に遭っても、この「牧場婚活」をやめなかったのは、なんと言っても「紗理奈(仮名)」との出会いが大きい。「フレンド申請」の一括申請に含まれていた女性の一人で、偶然フレンドになった女だ。

いろいろなアプリゲームをやったことがある人ならわかると思うが、「フレンド登録」でフレンドになっても、ゲーム終了まで一度も絡まないこともある。いや、むしろ、仲良くなる人の方が稀だ。そんなわけで牧場婚活の一括フレンド申請もぶっちゃけそんなに期待はしていなかった。フレンド(笑)程度で、なんの付き合えさえもないだろう。

しかし、その紗理奈は違った。友だちの申請を送るやいなやあっさりと承諾し、こともあろうことか、私の部屋に用意された誰でも立てられる掲示板に挨拶を書き込んできたのだ。ずっとボッチでやっていた私は正直目を疑った。

「こんにちは、はじめまして。これからよろしくね(*^_^*)」

めっちゃ可愛い。この一文だけで惚れた。マジで惚れたね。

だって、そりゃそうでしょ。女性からのメッセージなんてかーちゃんかばーちゃんくらいしかいないのに、ましてや顔文字なんて都市伝説レベルで見たこともないのに、それが目の前であっさりと使われたのだ。惚れない方がおかしい。でもね、私だってバカじゃない。前回の「美夏プロポーズ事件」で、このゲームの恐さも十分に学んでいる。

万年ボッチで、コナン君の永遠のライバル「怪盗キッド」みたいなアバターの男に話しかけてくる女性などいるはずがない。だから、めっちゃ嬉しい感情に振り回されながらも、最初に出てきたのは、またなにかの罠なのではないのかと閃いた。話しかけたことで、何か危ない宗教にでも勧誘されるのかも知れないという恐怖と戦いながら、最大限考えた抜いたセリフがこれだ。

「こちらこそ、よろしくお願いします」

無理無理無理。出来るわけがない。奇抜な言葉なんて思いつくはずもないし、鋭い突っ込みや笑いを誘う挨拶も皆無な私が、相手の意図をたった一文で放てるはずがない。もう私は皿の上に乗ったタイなのだ。

彼女の意思1つで、食われてしまうかも知れないし、捨てられてしまうかも知れない。はたまた見向きもされずに無視されてしまうかも知れない。いずれにせよ、皿の上のタイである私には自分から何かを変えていくコトなんて出来るわけがないのだ。

死刑宣告を待つ囚人のようにおっかなびっくりで次の連絡を待った。結構長い時間を待った気がするが、現実の時間にして数十秒。かなり早いスピードで返事が返ってきた。

「えーと、なんて呼べば良いかな?(*^^*)」

惚れた、すでに惚れていたが、もっと惚れた。もうこの子しかいない。このためなら死ねると、そう感じたのを覚えている。可愛いのなんのって南野陽子だよ。と思わず口から出てしまうくらい、もう彼女の魅力は頂点を突き抜けてしまっていた。

凄まじく時代を感じるが、それでも時代を超えて美人なのがわかる。彼女「紗理奈」に感じた魅力はまさにこれ、学園のアイドルどころか、世界のアイドルと言っても過言ではなかった。何度も読み返したくなる相手の言葉を見ながら、ふと呼び方を質問をされていたことを思い出す。

呼び方を女の子に聞かれるなんて初めての経験だ。いや、むしろクラス内カーストでダントツワースト1位の私はなんて呼ぶどころか、名字ですら呼ばれたことはなかった。おいとか、コイツとか、そんな感じ。むしろ、ゴミとかクソやろうとか、おおよそ人に使っていい呼ばれ方ではないものも混ざっていた。

まるで家畜のような扱いばかりされていた私に向かって、こともあろうか、人間のような対等な反応を見せてくれる。これはもう神に違いない。だとすれば、なんと呼ばれても問題はない。いや、むしろ彼女になら、「おい」でも「てめぇ」でも「貴様」でも「クソやろう」でも、笑って返事ができる気がするのだ。そんな気持ちをそのまま文章にしようと私は――

「下僕とお呼びください」

と返事をしたのだ。当然、送った後に大後悔。冷静に考えて、初対面の相手にいきなり下僕って呼んでくれなんて言われて嬉しい女性がいるはずがない。早まったことに後悔をしながら、来ることのない返事をずっと待った。しかし、返事は思ったよりも早く、送ってからまた30秒ほどだった。「キモッ」などの罵倒を浴びせられると震えながらメッセージを開くと――

「あはははっ。面白い人ですね(≧∇≦*) あ、私のことは紗理奈と呼んでくださいね」

まさかの返事だった。私の書いたものをギャグとして受け止めてくれ、なおかつそれを笑ってくれるなんて、もう結婚するしかない。そんな感じで、私が言ったことに対してなんでも笑ってくれて、アプリゲームで誰とも話したことのない私をうまくリードするように質問をしてきてくれたりする。まさに理想そのものの女性だった。

その間も決して会話は途切れることなく、俊敏な反応で彼女が返事を送ってくれる。こんな素晴らしい女性と仲良くなれたことを神に感謝した。女性と話すことがこんなに楽しいとは知らずに、何度もメッセージを繰り返していると、気づけば2時間ほど時間が経っていた。

その時、また別の女性「愛梨(仮名)」からメッセージが届いた。

「誰かのサブキャラかな(·ω·) ?」

すっかりと忘れていたが、「紗理奈」と同時に一括で色々な人にフレンド申請を申し込んでいたのだ。その中の一人が、怪盗キッドのような変な姿をしている私を見て、誰かが別キャラで遊んでいるのだと思って友だちになってくれたようだ。

「いえ、違います。すみません、一括で申請しました」

とりあえず素直に謝り、許してもらおうと本当のことを話した。これで立ち去ってくれれば、また紗理奈との話に戻れるだろう。

「ふーん。そう、まぁいいや。完全新規さん?」
「そうです」
「じゃあ、色々大変だね。これあげるよ」

大量のアバターが送られてくる。

「え、わ、悪いです! もらえませんよ」
「いらないモノだから、使わないなら捨てて」
「は、はあ、どうも……」

流れ的にはこんな感じだっただろうか。顔文字は使われているが、紗理奈とは違ってかわいげのないモノばかり、とても好意を抱かれているようには思えなかった。しかも、一方的にモノを押しつけていく。長く続けるかどうかわからない状態の私には、アバターなど必要はなかったがもらった以上、着替えないわけにはいかない。

恐る恐る、アバターを見ると全部で8つほど、これは所謂1式セットと言って、ガチャで出る全ての組み合わせを揃えたモノだった。だったのだが、初心者である私はそれがどれほど集めるのが大変なのかなんて知るはずもない。何も考えずに「愛梨」に礼を言って、「紗理奈」との話に戻ろうとした。

異変はその時、起こった。

「今、愛梨って子と話してるよね。あの子ひどい子だから付き合わない方がいいよ」
「ひどい噂いっぱい聞くけど、本当にやばいから、フレンドなんか今すぐやめるべきだよ」
「愛梨はこのゲームで男を喰いまくってるビッチだから、あなたまで嫌われ者になるよ」

などなど、ありとあらゆる愛梨への罵詈雑言が紗理奈のメッセージとして送られてくる。そこには悪意が120%くらい込められていて、正直、何を言っているのかはわからない。わからないけど、紗理奈は私が思っていたような女性ではないのかも知れないと頭をよぎってしまう。

無愛想ながらも色々とモノを与えてくれ、ゲームのシステムを丁寧に押してくれる愛梨と、その愛梨とのやりとりをひたすら中傷してくる紗理奈、私の中で二人の立場が入れ替わるのにそれほど多くの時間を必要とはしなかった。

だんだんと愛梨と話している方が楽しくなっていく。そのたびに送られてくる紗理奈からの愛梨を罵倒するメッセージ。しかもそれが、たった今、私たちが交わした話を揶揄するモノだった。おかしい、どうして、私と愛梨のやりとりを逐一知っているのか、牧場婚活初心者では全く見当もつかない。

だけど、確実に紗理奈、愛梨とのやりとりを見てメッセージを送ってくるのだ。なんでだろうとそんな疑問を抱きながら、ふと違う人の掲示板を見たときにその答えが明らかになった。この牧場婚活では、基本的に全てのメッセージのやりとりがオープンになっており、ブラックリストに載せない限り、誰でもそのやりとりを覗けるようになっているのだ。

紗理奈はこうして、私と愛梨のやりとりを見て、私に相手を揶揄することを送っていた。それを知ったとき、全身に震えが走った。何が怖いって、紗理奈は自分が送った愛梨を侮辱するようなメッセージを、愛梨に読まれることを全然気にしていないのだ。

読まれるとわかっている掲示板に、その人の文句を書けと言われたら、私には絶対に嫌だし無理だ。頼まれたってやりたくない。それを紗理奈は平然とやっている。なんと言う女、どこが南野陽子だ。完全に南野用高じゃないか。

南野陽子と肩を並べていた紗理奈のイメージは完全に破壊され、もう南野用高にしか見えなくなった。一方の愛梨は、そんな罵倒をされているのを知らないのか、それとも知っても黙って耐えているのか、一切紗理奈の悪口なんか言わない。むしろ、相手にもしてない様子だ。

今回の件でどちらの肩を持つのかなんて考えるまでもない。そして、続く愛梨のへの罵倒の数々に耐えることができなくなった私はあるボタンを発見する。ネットゲームで自分が入れられることはあっても、自分で入れることは絶対にないと思っていた「ブラックリスト」だ。

ここに紗理奈を入れれば、それだけでもう二度と関わることのない相手になるだろう。だけどいいのか? 寂しかった自分の癒しになってくれた人だぞ? 本当にこれしか方法はないのか? そんなひどいコトをボッチプレイヤーの私がやっていいのか?

やらなきゃいけないことは明らかだか、それをしてしまう勇気がない。もしかしたら、しばらくすればまた、優しかった紗理奈に戻ってくれるかも知れない。そんな期待もあった。どうすればいいだろう。何ひとつ答えが出せないまま、愛梨との楽しい会話とそれを中傷する紗理奈への焦燥感が募っていく。

ひどく疲れ果てたところで、不意に発想が逆になった。愛梨への文句を聞き流しているのは、紗理奈と一緒に愛梨の文句を言っているのと変わらないのではないだろうか。そして、愛梨はその状況に心を痛めているかも知れない。そう思ったとき、今回の件で一番の犠牲者は彼女であることを思い出す。

彼女は何もやっていない。ただ、新人プレイヤーである私に優しくしてくれただけなのだ。書き込みを読んだ別のプレイヤーに、優しい愛梨が悪く言われるのなんか放っておけない。私が疲れたなど言ってる場合ではないのだ。愛梨の平和を取り戻す為には、私が動くしかない。

私は覚悟を決めて紗理奈をブラックリストに載せ、すぐに彼女が書き込んでいた掲示板も消した。もしも、まだ彼女が見ていなかったら、嫌な気分を与えることもないだろう。こうして、怪物、南野用高の痕跡は消え、その場には愛梨との楽しいやりとりが続く掲示板だけが残った。

すべては終わった――と思っていた。

だが、現実はそんなに甘くはない。それから数時間後、愛梨から「あなた全板(全てのプレイヤーが見られる掲示板)に晒されているけどなにやったの?」と言われることになる。私は晒したのはもちろん、南野用高こと紗理奈だった。

次のエピソードへ続く >>

後書き

数日前までネットゲームボッチをやっていたとは思えないほど、波乱に満ちた展開が楽しめる「牧場婚活」、あなたもプレイしてみませんか? 間違っても、やたらとにこやかな態度で接してくるメンヘラ女に引っかからないように気をつけてくださいね。晒されることになりますよ。

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