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戦慄怪奇ファイル ヤリすぎ!『呪いのビデオの怪』軽い気持ちで呪いのビデオを見てしまった魔法少女。彼女たちにどんな恐怖が待っているのか!?

公開:2020年11月10日 (最終更新:2020年11月12日)

皆さん、こんにちは、もりすかだ。

思ったよりもボリュームがあったので、前編と後編に分けて掲載することになった。前回は呪いのビデオを見てしまい、並行世界にやってきた魔法少女たちが、おかしな世界でパニックに陥る話だった。

サタンによって造り替えられた世界では、りりがゾンビになっていたり、チャラ男が神としてあがめられていたり、結構メチャクチャな世界。ゾンビとなったりりがどうなっていくのか、早速続きを見ていこう。

第4話「絶恐体感ナリスマシ」

ゾンビになったこっちの世界のりりのことは話せなかったが、結局他に方法も思いつかず、並行マリアンヌの話に乗ることになった。サタンに囚われているというりりを救い出すために、「サタン騎士団」の本拠地であるスクラムスクウェアにやってきたところだ。

マリアンヌの作戦は、魔法少女たちが信者と偽って潜入捜査するというもの。こっちの世界のりりが失踪したことになにかしらサタンが関わっていること知ったマリアンヌはすでに入信の手続きをすませていた。彼女の力添えがあれば、魔法少女たちもスムーズに信者になれ、潜入できると言う考えだ。

並行マリアンヌのおかげで、入信の作業は滞りなく進んでいく。無事に全員が入信でき、館内を案内してもらうことになった。

その様子を「サタン」がビデオモニターでチェックしている。リリスと同じ顔をしたりりに気がついてしまったのだ。そんなことはつゆ知らず、魔法少女たちは豪華な建物の内装やおかしな修行に見とれていた。

修行とはいうより、飲み会に近いノリで一気飲みしてたり、VRで遊んでいるように見えたり、携帯カメラで自撮りしていたりとメチャクチャだ。

軽いノリで行われる修行の数々に、魔法少女たちの顔にも呆れが見えてくる。そんな時、サタンから直々に会いたいと連絡が来た。魔法少女たちは深く考えることなく、謁見の間へと向かう。そこにはサタンとゾンビとなったりり、「リリス」がいた。

ようやくりりに会えた嬉しさから並行マリアンヌがリリスに声をかけようとするが、ゾンビだと知られるわけにはいかない。りりが慌ててその口を塞いで遮る。ここで騒いだら、サタンの機嫌が悪くなるとなんとか並行マリアンヌは納得させた。そんな魔法少女たちに、王座のよう場所に座っているサタンがにこやかな笑みを浮かべる。

「ようこそ、サタン騎士団に」

第5話「賭~KAKE~」

周りにはゾンビ化した女たちが何人かいて、サタンを守るように取り囲んでいる。そこで魔法少女たちはいくつか質問をされるが、特に何もなくサタンから解放された。明日からの修行の為にと案内された部屋で並行マリアンヌが叫ぶ。

謁見の間にいたリリスを見て明らかな違和感を覚えたのだろう。どう見ても人間のそれではない。今すぐにでもリリスを助け出したいようだ。

ゾンビ化した人間を元に戻す方法は謎のままだが、これ以上黙っていられない。ひとつずつゆっくり説明していく。ゾンビ化した人間で元に戻った人はいないこと、戻れたとしても可能性は限りなく低いこと。彼女の意識がどれくらい残っているのかわからないこと。並行マリアンヌにとってどれも悲しい話ばかりだった。

それでも並行マリアンヌは助けたいと口にする。仮にゾンビ化を戻せなかったとしても、取り戻したと懇願した。みんなもその気持ちをくみ取り、リリスを助ける方法で作戦を考えることにする。問題のビデオはサタンがいた謁見の間に堂々と置いてあった。

場所もわかったことだし、夜になったらこっそりと忍び込んで盗み取っちゃおうという感じの安易ノリで話が決まる。仮にビデオが偽物だった場合のために、陽彩がなにか作戦を考えるようだ。

並行マリアンヌも着いてこようとするが、リリスの動向を調べさせることにした。サタンといつも一緒にいるのかどうか、それさえわかれば取り戻すチャンスがあるかもしれない。

「フくイン……だイジ」

リリスは廊下で首を傾げつつ、何かを見つけ、大事そうに懐にしまった。

第6話「魔法少女捕獲作戦」

夜になり、静まり返った回廊を、密やかに魔法少女たちが進んでいく。用心深く周りを気にしながら、慎重に先へと進む。緊張感が高まり、誰も懸念していることをはなびが口にする。結局リリスをどうするのか決めていない。治す方法もわからないまま、本当に取り戻せるのかも不明だ。

唯一可能性があるのは、体から角のように生えている寄生型の黴体生物(ばいたいせいぶつ)をどうにか取り除くこと。そのためには体内にある菌糸を除去する必要がある。とりあえずやってみようと言うことで話がまとまった。そうして、謁見の間に到着する。そこは真っ暗で誰もおらず、数時間前に目にした場所にビデオテープが飾られたままだった。

りりは周囲を警戒しつつ、それに手を伸ばしつかみ取る。そして、すぐに表情を曇らせた。中身が入っておらず空っぽの箱。罠だと気がついた時には、すでに周りを囲まれていた。どこからともなく姿を見せたサタンとその信者たち。

魔法少女たちを捕まえるために張られていた罠にまんまと引っかかってしまったようだ。一斉に信者たちが襲いかかってくる。相手はただの人間だから絶対に抵抗しちゃダメだとりりがみんなに檄を飛ばす。それに同意するように陽彩も頷く。こうなっては誰も手など出せるはずもなく、魔法少女たちは囚われてしまう。

魔法少女たちは牢屋に閉じ込められる。このままではサタンが命じるままに切り刻まれてお肉になってしまう。激しく泣き出すマリアンヌをりりがなだめる。

そんな時、並行マリアンヌが暢気な声を出しながら近づいて来た。いざという時のために、陽彩が並行マリアンヌに頼んでいたようだ。牢屋のカギはダイヤル式だったが、番号は並行マリアンヌが調べてきており、無事に牢屋を脱出する。魔法少女たちは渋谷の街になんとか逃げ帰ってきた。

しかし、安心したのも束の間、聞き慣れた足音がして、周りを囲まれていることに気がつく。奇声をあげて襲いかかって来たのはリリス。敵意を見せている以上、戦うしかない。

第7話「ネ申ビデオ争奪バトル」

なんとかリリスを抑えてはいるが、倒すわけにもいかず、逃げることもできない。サタンを倒そうと睨みつけると、思いもよらないことを口にした。「福音を盗んだのは貴様等か?」どうやらサタンは本物の呪いのビデオをなくしてしまったようだ。追い込まれて狂乱と化したサタンは拳銃を抜き、魔法少女に向ける。

銃口はマリアンヌに向き、いつ打たれてもおかしくない状況。そこに並行マリアンヌが助けようと、突然、サタンへと走り込んでいく。それを見たりりが庇うために前に出る。混乱の中で放たれた銃弾。地面にはりりが横たわっていた。

泣き叫ぶマリアンヌ。呆然と空を仰ぐ並行マリアンヌ。誰も予想しなかった展開にその場は騒然となる。しかし、当のりりは何事もなかったように立ち上がった。撃たれたが少し赤くなった程度で済んだらしい。改めて魔法少女のすごさを誰もが思い知った。銃で撃っても死なないりりにサタンはビビりまくり。天使にもらったビデオを返せと叫び、再度リリスをけしかけてくる。

第8話「オモイ」

ついに決着。崩れ落ちていくリリスを、サタンが吐き捨てるように怒鳴りつける。

誰かにもらった何かを渡したことで、今回の事件が起こった。話の筋書きが見えてきた魔法少女たち。サタンはそれでも戦おうとするが、福音がないことを信者たちに聞かれており、誰もが福音を手にいれようと躍起になっていた。それさえ手に入れれば、自分が教祖になるのだから、無理もない話だ。

渋谷の街はサタン狩りと福音探しでお祭り状態になっていく。もう魔法少女たちに構っているような状態ではないだろう。

残されたリリスに並行マリアンヌが声をかけながら近づいて見る。すると、敵意もなくなったのか、呼びかけにも応えてくれ、一応コミュニケーションが取れるようだ。どういう理由かはわからないが、黴体生物を無理やり取り除いて危険に晒すより、これはこれで問題ないだろうと並行マリアンヌが判断。残った問題は消えたビデオのだけとなる。

リリスが隠し持っていたビデオを取り出し、渡してくれた。これで元の世界に戻れると早速カラオケボックスに戻り、並行マリアンヌとリリスに別れを告げる。

涙なくしては語れないような別れを終えると、並行マリアンヌたちには見せないようにして、いよいよビデオを再生した。見終わり、渋谷の街に戻るとサタンのポスターはすべてなくなっていた。元の世界に戻ってこられたようだ。

今回も最悪な内容のビデオだったようで、みんな気分が悪くなっていたが、りりの顔色は明るい。どんな内容のだったのかとマリアンヌが尋ねると――

EX「真相!シブヤの悪魔さん」

魔法少女たちが無事に戻ってきた様子を遠巻きに見て、どこつまらそうに呟く二人の女性。それぞれを黒燐扇(コクリ)、白燐扇(ハクリ)と呼び合う。ゾンビにビデオをあげてもあまり面白くならなかったと、手にしたテープを燃やす。それを近くで見ていたマオ。どうして、魔法少女の姿に化けていたのかと尋ねる。それに対して、面白そうだったからと言う答え。

そんな二人にマオは苛立ちを隠せない。取り引きはもう終わったが、それでもまだ一緒にいるのは「アレ」を集めるため。今回も集められたし、準備は着実と進んでいる。からかい気味の二人に対して、決心したような声で告げた。

戦慄怪奇ファイル ヤリすぎ!『呪いのビデオの怪』の感想

安易に「リング」のパクリのようなものを想像していただけに、この話の展開は良い意味で期待を裏切ってくれた。しかも、テキストも十分なほど用意されており、純粋に面白いと評価できるストーリーイベントだ。やっぱり本気出せばマジカミは素晴らしい。

気になったのは最後の演出、ストーリーイベントに伏線としてちょいちょい出てくる「マオ」という存在。彼女が魔法少女たちとどのように関わり、どのような展開を見せてくれるのか、気になって仕方ない。

今回のようなクオリティの高さであれば、ハラハラするような展開を見せてくれるだろう。この調子で次のストーリーイベントも期待したい。それではまた次回!

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